August 26, 2026
2枚の生地をニードルパンチで一体化し、起毛を施したフランネルオンブレ。厚みと柔らかさを持ちながら、仕立てたときに形がきれいに出るコシを残した、生地開発の事例をご紹介します。

一見すると、馴染みのあるオンブレチェックのフランネル。
今回開発した生地は、その見た目とは少し異なる構造を持っています。
取り組んだのは、2枚の生地をニードルパンチ加工によって一体化すること。

ニードルパンチは、針を繰り返し打ち込むことで、それぞれの生地の繊維を絡ませ、物理的につないでいく加工方法です。
接着剤などで貼り合わせるのではなく、繊維そのものを絡ませることで、2枚の生地を重ねた厚みを持ちながら、一枚の生地として自然な一体感をつくることができます。
今回の生地では、さらに表面にしっかりと起毛加工を施しました。
そのため、手に取ったときにはヘビーウェイトらしいボリュームを感じますが、単に厚く柔らかいだけではありません。
生地には適度なコシが残っており、シャツに仕立てた際には、襟やポケット、袖まわりの輪郭がきれいに現れます。

厚みと柔らかさを持ちながら、仕立てたときの形も出る。
今回の開発では、このバランスをひとつのポイントとして考えました。
オンブレチェックのような定番の柄は、柄そのものを大きく変えなくても、生地の構造や加工方法を変えることで、これまでとは異なる表情を生み出すことができます。
織組織、糸使い、起毛、加工。
そして今回のニードルパンチ。

植山テキスタイルでは、ひとつの工程だけで生地を考えるのではなく、複数の技術や加工を組み合わせながら、用途や仕上がりを想定した生地開発に取り組んでいます。
今回のフランネルも、そうした開発のひとつです。
見た目には馴染みがありながら、触れたとき、仕立てたときに違いが分かる。
既存の生地を少し違う角度から捉え直すことで、新しい可能性を探っています。
今回の生地は、植山テキスタイルのオリジナルファブリックブランド Shuttle Notes の開発として制作しました。
自社ブランドでの生地開発を通して得られた知見は、BtoBでの生地提案やOEM、共同開発にも活かしていきます。
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